あちこち

魅力がたくさんの観光地、伊豆半島。

最近、飲食の仕事を始めた。ホームセンターの仕事が終わってから約4~5時間、炉端焼きの店で夕方からラストにかけてのシフトで週に数回アルバイトとして働くことになった。沼津市内の主に観光客向けの炉端焼き店で、任された業務としてはキッチンとホール両方をやって欲しいとの事なので、ある時は厨房内で食べ物を準備したり、ある時は、提供スペースに出て行って接客をしたりと、店内をあちこち動き回っている。ホームセンターで7時間やったあとの勤務とあって、疲れはあるのだが、充実した日々が過ごせていると思う。

職場で欠かせないと思っていること

私は、このブログのタイトルにもある通り、本職は砂防ダム音楽家である。自宅のある静岡県沼津市を拠点として、主に県内伊豆半島を中心に、そのほか静岡県内各地、山梨方面、神奈川方面にあちこち足を延ばして活動している。
よく身近にいる人たちには、「明日は山に行ってくるよ。」と言って出掛けるのだが、「山?森山さん、なに山に登るの?」と返ってくることが多い。やはり山に行く、などと言うと大それた名前の付いた○○山なるところのその頂上目指して行くことをイメージする方が多いようで、これをテンポ良くうまく説明することが難しい。かといって、「砂防ダムに・・・」なんて言うと、「ダム?この辺にダムなんてあったっけ?」と来るので、これまたどうも調子が良くない。(←これは貯水ダムであると認識しているせいもあるため・・・)山でもダムでも無い、なにか一言で伝わるうまい言い方がないものかと思うのだが、逆にそこから、「あぁ、○○さん、砂防ダムって言うのは土砂災害を防ぐためのダムで・・・、そこで歌を・・・、モーツァルトとかベートーベンを・・・。」と、あれこれ説明するのは実は楽しい。お互いに時間があるような、ゆっくりとものごとを伝えられるような、そんなときには私の普段の活動について話をし、相手が自分について少しでも理解出来るよう努めているつもりである。私の通うホームセンターは従業員数がそれなりに多く、その中で業務を効率的に円滑に進めて行くには普段のコミュニケーションが欠かせないと思っているのだが、私の得意分野はは砂防ダムの話しである!他の人たちは、男性陣は車、サッカー、ゲーム、釣り、食べ物屋の話しなどでお互いを深め合っている。パチスロなどギャンブルの話しをする人は、商人の集まりにしては意外にも、少ない。女性陣についてはここに書くとなんとなく姐さん方から怒られそうなので割愛させていただくことにする・・・。家庭と仕事を両立する素敵な、魅了的な、そして何より強い!女性の集まりである。

賀茂郡東伊豆町の川久保川にて。8月8日撮影。

町と砂防ダム

そんなこんな、「明日は山に行ってくるよ。」と宣言してからの日々の砂防ダム行脚である。その日その日めざすのは大それた名前の○○山の頂上では無く、山の中でひっそり孤独にその役割を全うしている砂防ダムだ。砂防ダムの役割とは言うのはもちろん土砂災害の防止ということを言っていて、その流れる先には必ず家や田畑、道路などがあり、場合によっては大都市が控えている。つまり砂防ダムの下流側には必ず「町」というものが存在し、その町に対して砂防ダムが本当に土砂災害の防止に役立っているのかということについて一つ一つ、本来ならば丁寧に調べていかなければならない。砂防ダムこそ、造ってしまえばもうそれで終わりの建設物では無いのだ。よく砂防ダムが出来たことによって、サケ科の魚やウナギ、モクズガニなどが遡上できなくなったという話しを耳にするが、それまで、砂防ダムが建設される前までその上流域で魚を捕っていた人にとって、これほど恨みになる話しはない。また、魚に対してさほど興味が無かったとしても、砂防ダム含め流域見わたす限り一面が災害対策の名のもと護岸工事されてしまい、景観が大きく変わってしまった。という流域住民も各地に少なくないであろう。自分が幼かった頃と比べて大きく、悪い方向に景色が変わってしまったというのであればそれはそれは悲しいことだ。砂防ダムのみならず河川構造物を建設することは、そういった流域住民の感情的なマイナス面のリスクを伴うことであるし、であるからこそ、その感情の対価としてそれらの建設物が、大雨などの災害危険時にきちんとその役割を果たせているか、という評価はたいへんに気になるところである。町というものと砂防ダム(河川構造物)というものは近い関係にある。

同じく東伊豆町の白田川。一観光客として見て成功事例に思えるが地元民はどうか・・・?

観光産業

私のこれまでの砂防ダム行脚の記事を見ていただければわかる通り、その活動の中心地は伊豆半島である。伊豆半島は西も東も多くは温泉地を抱えていて、その温泉地の温泉という自然の恵みは地元民のみならず多くの観光客の愉しみとなっている。そんな多くの観光客が愉しむ観光地というものとの関わりを日々の砂防ダム行脚の中で考える機会が多くなり、観光産業を学びたいという気持ちが芽生えてきた。前述した通り、砂防ダムとその下流域の町というものは近い関係にあって、伊豆半島の場合はその町は皆どこも温泉を抱える観光地なのである。伊豆半島各地を車で走っていて、あぁこんな店があるな。とかこんな旅館、ホテルがあるな、というところからさらにもう一歩踏み込んで、中にあるものをまずは自分が学び、その内容について少しでもお伝えして行ければ。と思っている。
今まで通りホームセンターで、砂防ダム音楽に欠かせない渓畔林のその一本一本の元となる“植物”について学びたいという思いも持ち続けているから、この沼津の観光客向け炉端焼き店の仕事はトリプルワークの3番目という事になる。サザエ!ホタテ!ホンビノス!生ビール!と今日も店内をあちこち駆けずり回っている。

温泉で有名な湯河原の藤木川支流

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