旧道

月ヶ瀬インター

前回の記事で紹介した「矢熊大橋」への行き方について、少し書いてみようと思う。

伊豆中央の大動脈「伊豆縦貫道」は日守大橋、江間トンネル、江間料金所などがある区間が「伊豆中央道」で、大仁中央インター、大仁料金所、修善寺インターなどがある区間が「修善寺道路」。以降は、大平インターから月ヶ瀬インターまでが「天城北道路」と呼ばれる区間で、この天城北道路が前回の記事にも書いたとおり、最も最近に出来た区間で、件の矢熊大橋を含んでいる。

これは伊豆縦貫道という大きなくくりの中に、さらに細分化された名称を持つ区間がそれぞれあるということ。特に伊豆中央道と、修善寺道路に関しては通行料金を徴収する必要があったため、利用者に分かりやすくする意味で別称を設けた(ダブルネームにした)というところであろう。

起点となる沼津岡宮インターは東名高速沼津インターに近く、また新東名長泉沼津インターからは直接伊豆縦貫道にアクセス出来るため、当該道路に乗ってしまいすれば、あとはそのまま「下田」方面の看板にしたがって進んでしまえば迷いはしない。

沼津岡宮インターから、現在の完成区間ほぼ全行程高架橋のスイスイ道路を36kmほど走ると、冒頭にある月ヶ瀬インターの十字路にでることが出来る。矢熊大橋を下から見るには「道の駅伊豆月ヶ瀬」にまず入りたいので、インター直前の左折レーンに入るか、十字路を右折したあと少しにある道の駅入り口から入場する。

いずれの入り口から入場するにしてもスピードは控えめに。画像を見てお分かりの通り、道路は月ヶ瀬インター直前で急激な下り坂となっている。左折するにしても右折するにしてもブレーキを掛けながら進み、ゆとりをもって運転操作したい。こんなところで命を落としてしまっては、自分自身にも良くないし、あとに続く利用者にも迷惑が掛かってしまう。

私自身、道路は自身だけの持ち物では無い公共物であるということを今一度よく考え、これからも安全運転にて利用していこうと思った次第だ。

ミニストップ修善寺大平店

そしてやはり気になるのが

そしてやはり気になるのが、こちら。前回の記事にも書いたとおり、天城北道路が完成してから1年2ヵ月ほどになるが、それより以前はみんなこの店の前を通っていた。国道414号線沿線にあるコンビニエンスストア、ミニストップ修善寺大平店。

看板にドライブインと書かれているとおり、地元民以外に観光客も受け入れているコンビニエンスストアだ。店内には飲食スペースがあったり、男女別トイレがあったり、手造りのファーストフードを置いていたりというところで、うまい具合に観光地仕様になっている。また、近くにあるジオパークスポット「旭滝」への行き方案内なども店内に置かれている。

ある時は、この店のまん前に大型観光バスがでーん!と止まっている光景を目にしたこともあった。トイレ休憩であろうか?
とある漫談家が「中高年の旅行はあっちへ行ってもこっちへ行ってもトイレばかり・・・。」と言って大爆笑を誘っていたが、中高年じゃ無くともここのトイレは本当にありがたい。

もうここに行きすぎてトイレに書かれているポスターの文言を覚えてしまうくらい利用させてもらっている。また、ここの駐車場は仮眠スペースにも。
伊豆縦貫道は、前述の通りそのほとんどが高架されていて信号が無い。道はきわめて直線的、単純である。

自身のスケジュール都合上、夜討ちで出掛ける事もあって、そんなときは大抵走っていると眠くなってしまう。そんなときは、―大平のミニストップまでは頑張ろう!修善寺道路を越えれば・・・―と、ここを目標にして頑張ったことが何度もある。夜の間に越えてしまえば(夜10時~朝6時の間)、伊豆縦貫道は料金所を無料スルー出来るからだ。それで浮いた金を使って、カップラーメンを買いお湯を入れて車の中で食べ、眠る。

冬の深夜、本当に静かな伊豆の田舎町で、つかの間の暖を取ることが出来たのはこの店があったからだ。

夜の様子。

新しい道路がもたらしたもの

天城方面に向かう車は、観光バスであれ、自家用車であれ、運送業者であれ、セールスマンであれ、月ヶ瀬インターが出来る前、その一つ前の大平インターで降りて(というより終点のため。)、「大平IC西」信号を左折するのが王道パターンであったが、天城北道路開通以降はそちらを利用するのが一般的となってしまった。そして、この大平を通る国道414号線は現在“旧道”となっている。

大平より先には、松ヶ瀬、本柿木、青羽根、下船原といった地区がつづく。旧道はこれらの地区の住民には無くてはならない生活道路であり、それのみならず、やはりこれからも伊豆中央の重要ルートとして働き続けてくれるだろう。

旧道の車道より外側を走る歩道をよく見続ければ、松ヶ瀬と青羽根の一部は幅1メートル程度の非常に狭い区間がある。特に青羽根に至っては天城小学校があるというにも関わらずだ。
観光客の走る道路と地域住民の生活道路を分けるということは、沿線住民の安全確保の上で非常に有意義なことであると思う。

天城北道路の登場によって、旧道の交通量は減少した。今後はそれ以前から行っていた交通安全の取り組みを継続し続けながら、沿線の商店や民宿の売上げ対策に取り組んでいく事が重要になってくると思う。地域の活性化ということも忘れず、一緒になって考えていきたい。

4月23日は船原川に入る前、冒頭の画像を撮るため天城北道路の新ルートを使用したものの、旧道沿いの今日の様子が気になり、旧道を走り直してから「出口」三叉路の信号より西進、これまた僅かであるが旧ルートを通るかたちで船原方面を目指し、その後入渓した。

この日は快晴の天気の中、船原川を吹き下ろす谷風にチャレンジ出来た大変有意義な砂防ダム行脚であった。

船原川に入った。
船原第2砂防ダム
渓畔林の下に入って歌う。
堤体全景。

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