ウェーダーを履くことについて

ウェーダーとは何なのかが今回のテーマ

入渓の際の装備として当ブログではウェーダーを履いた、履かなかったといったことをよく書かせてもらっているが、ウェーダーというものがどんなものなのかよくわからない。という方のためにウェーダーについて簡単に説明しておこうと思う。今後もこのウェーダーというものについての記述が頻繁に出てくることになると思うが、わからないままその部分だけ飛ばすようにして読み進めるよりも理解した上で、ああ、なるほどな。とされていったほうがより記事をお楽しみいただけるのではないか、という考えからである。

端的に言えば、胴長靴のこと

ウェーダーというのは、日本語で言うところの胴長靴のことである。胴長靴のことであるのだが、主に魚釣り関係の商品を中心に巷ではウェーダーと呼ばれている。胴長靴と呼ぶのはどちらかといえば農業方面の業界で昔からいわれてきた呼び名であるように思う。下肢を水濡れから守る部分の素材としては主に二種類あり、一種類目はナイロンでもう一種類はクロロプレン(ネオプレン)だ。ナイロン素材に関しては透湿防水素材を複合したもの(ゴアテックスなど)、していないものにさらに細分化される。形状としては胸の高さまで素材で覆われるチェストハイタイプ、腰の高さまで覆われるウエストハイタイプ、両足の付け根まで覆われるニーブーツタイプの3種類があり、それぞれチェストハイウェーダー、ウエストハイウェーダー、ニーブーツと呼ばれている。さらにチェストハイウェーダーとウエストハイウェーダーには足先の構造の違い(ウェーディングシューズを別に用意して履くタイプと、長靴がそのまま一体化しているタイプ)があるため、形状上の違いで大きく分けると全部で5種類ある。そのほかの特徴としては、上記で足先構造の違いを述べているが、ウェーディングシューズの場合も長靴一体化タイプもその製品のほとんどは靴底が厚手のフェルト張りで仕上げられている。これは、ウェーダーが使用される環境においてたとえば、川石の藻がびっしり生えた上であるとか、岩場のノリがこれまたびっしり生えた上を歩くときに、滑らないようにするため考案されたアイデアを形にしたもので、ウェーダーメーカー各社製品ほぼ共通の装備としてフェルト底が採用されている。また、このフェルト底だけでは対応しきれない超スリップ危険地帯を歩くことに対応させたフェルト+スパイクピンのタイプも※最近では多くなった。(※正確には最近、低価格ブランド、廉価製品でも多くなった。)

ウェーダーの価格は様々。高価格帯は伸縮性、耐針性などに優れる。

最近では・・・。と。

最近では。などと書いてしまったが、私はもうウェーダーというものを履き始めて20年近くになる。最初にウェーダーを買ったのが高校生の頃で、それ以来、何本かの買い換えは経ているもののウェーダー歴は短くはない。砂防ダムを前にして歌うようになって2年半ほどなので、そのほとんどの期間はウェーダーを釣り道具として見てきたが、ここへ来てウェーダーというものが音楽関連用品として変化した。このようなことは私自身も無論予想だにしていなかったことであるが、ウェーダーが自分にとって音楽用品となり、日々の渓行に大いに役に立っていることを考えると「ウェーダーを履いていてよかったなあ。」と思うのである。もちろんこれは、その間の経験が生かせるから。という理由からである。

修善寺ICで下りる。

今回行ったところ

今回、湯舟川ふれあい公園に行ってきたので紹介しようと思う。静岡県東部地区の桜が満開となった4月4日、静岡県伊豆市修善寺にある湯舟川ふれあい公園を訪ねた。修善寺といえば曹洞宗福知山修禅寺や温泉で有名な当地であるが、今回はその修善寺にある砂防ダムの紹介である。現地までのアクセスであるが、静岡県東部地域、国道136号線を南下する。途中、有料道路、伊豆中央道、修善寺道路を経由し修善寺ICで下りる。修善寺ICは前回の田沢川への渓行で使用した大平ICの一つ手前のインターチェンジである。修善寺ICで下りたあと、修善寺温泉街のメインストリートとなる県道18号線を行く。そのまま修善寺観光の中心地「修禅寺」前を通り過ぎ、輪田橋という赤い橋の前も通り過ぎる。そのまま道形に行き画像Ⓐの分岐で左折する。ようやく橋を渡り、対岸側の丁字路を右折する。その後は修禅寺奥の院の案内標識にしたがって進む。今回行きたい湯舟川ふれあい公園は修禅寺奥の院の更に奥行ったところ600メートルほどにあるため、この案内標識そのものが、ふれあい公園の案内になるのだ。途中、分岐点について画像を掲載するので参考にしてもらいたい。

画像Ⓐここを左折
ここを左折
ここを右折
すると水池橋に出るので渉る。
湯舟川ふれあい公園入り口。画像左部分にあるのが公園の柵。

湯舟川ふれあい公園について

湯舟川ふれあい公園についてだが、5基の床固工(正式には砂防ダムでは無く床固工)からなる言わば河川構造物区間とその周辺域、おもに北岸側の区切られた土地を公園として解放している。「土地」などという言い方が適切であるほど何も無い公園で、設備のそれとしてはベンチが数個置かれているくらいの程度である。トイレすら無いためここを利用していて、もしもという事態になってしまったら、修禅寺奥の院のトイレを借りて緊急時対応することになる。当日行ってみて、キャンプファイアーをした残骸なども見受けられたが、トイレすらないようなこの公園で宿泊をしたのであろうか・・・?
さて、私自身のお目当てである、床固工であるが、このような公園内のお手軽な雰囲気の場所にあっても、前述したウェーダーの着用によって安全な渓行を実践したい。当日も床固工によって緩やかになった川の流れの中は藻だらけで、フェルト底を備えたウェーダー類以外での歩行は滑って危険と思えるような状態であった。公園敷地内のお手軽スポットゆえ、これからの季節はサンダル履きで河川内に立ち入ることも予想されるが危険である。たまたまこの地を訪れた一般市民ならある程度致し方ない気もするが、この記事を読んだアウトドアーマン、音楽家は、是非万全の装備で臨んでほしい。ニーブーツなどはこのような公園でもおしゃれで場の雰囲気にもアンマッチにならないと思う。私自身においては、どんな場所でも足元がしっかり安定した状態で、気持ちに余裕を持って音楽表現に勤しみたいと常日頃より思っているのである。

湯舟川第5号床固工。ベンチが備えられている。
湯舟川第4号床固工。第5号よりも響きがよい。
湯舟川ふれあい公園の案内板
修禅寺奥の院。


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